2021.03.27
Sony Startup Acceleration Program 新規事業の基礎知識

#08新規事業の立ち上げを成功に導く、コンサルティングの役割

企業が新規事業開発を考えるとき、よく利用されるのがコンサルティングサービスです。ここでは、コンサルティングの役割や活用のポイントなどをご説明しながら、新規事業に特化したプログラムをご提供するSony Startup Acceleration Program(SSAP)のサービス特徴をご紹介します。

新規事業開発におけるコンサルタントの役割

外部の人材を活用する意義とは
社内で新規事業を立ち上げるには、「人材」「コスト」「時間」などビジネス規模に相応なリソースを必要とします。なかでも「人材」は採用・育成に膨大な時間とコストがかかり、固定費として継続されます。その点、外部リソースを利用すれば、新規事業に必要な技術やノウハウを持つ人材をスピーディに取り込むことができ、固定費をかけずに必要なときに必要なだけ活用することも可能です。
【外部リソースの活用による効果】

外部リソースを活用した企業の内、63.0%が「必要な技術・ノウハウや人材の補完」に効果を感じたと回答
※出典:外部リソースの活用による効果(2017年度版「中小企業白書」) https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap3_web.pdf

人材育成も任せられる
新規事業プロジェクトメンバーの中には初めて事業の立ち上げを経験する人も多く、必要なスキルや視点が未獲得であることが少なくありません。その点、新規事業を数多く経験した外部エキスパートがコンサルティングに参加すれば、彼らが持つスキルやノウハウ、マインドを徐々に社内プロジェクトメンバーに伝えることができ、プロジェクトの進行と同時に人材育成が進みます。

実務にも携わる
外部の人材ではありますが、新規事業の事業計画を企業とともに考えたり、クライアントが求める各種分析書、調査報告書などをまとめて提出したりするのもコンサルタントの業務のひとつです。

コンサルティングファームとは?
新規事業立ち上げの際、企業が自社内で解決できない課題を解決したり、自社内では難しい戦略策定や各種調査・分析などを行ったりする企業を「コンサルティングファーム」と呼びます。コンサルティングファームにはグローバルなネットワークを持つ企業も多く、得意分野により戦略系・IT系・財務系などに分かれます。
コンサルティングファームが得意とする案件は大規模プロジェクトや長丁場に渡るものが多く、自社の発展のためには、スキルやノウハウを蓄積し、人材を育てることも視野に入れてコンサルティングを受けることが重要とされています。

コンサルを上手く活用するために必要なことは?

新規事業に対する想いの共有
コンサルタントを活用するためには、まず互いのマインドセットのすり合せをおすすめします。異なる方向を向いていないか、「なぜこの事業をやりたいのか」「この事業がどのように社会に貢献するのか」「将来、事業をどんなふうにしたいのか」などの根本部分を共有していきます。想いの共有は初期段階だけでなく、事業開発や事業推進の段階でも求められることもあります。とくに難しい判断を迫られた際は、何に重きを置いて新規事業を進めるのか、原点に戻って確認することが理想です。

コンサルとの間の情報共有
プロジェクトが走り出したら、定期的にコンサルタントと情報共有し、議論を交わす場を持つのがおすすめです。その際、自社にとって不利な情報も包み隠さず伝えることが良いとされています。正確な情報なくしてよいコンサルティングは難しく、誤った認識はプロジェクトの進行を遅らせる要因になるかもしれません。
また、コンサルタントが「正解」を持っていると思い込み、指示に従うだけの関係にならないよう注意が必要です。新規事業開発に「正解」はなく、コンサルタントが持っているのは、過去の豊富な経験に基づいた方法論やノウハウのため、正確な情報を共有して、ともに考えていく姿勢が必要だといわれています。

自社とコンサルとの役割分担
自社が置かれている業界やその状況について、もっともよく知っているのは自社内の人間です。いわゆる「〇〇業界に強いコンサル」には業界出身者のコンサルタントがおり、業界事情には通じていても、その業界に身を置いた時期から時間が経過していれば、方法論が古くなっている可能性もあります。コンサルタントからは、自社内にはない「第三者の視点」を得るのがおすすめです。自分たちでは気づかない自社の強みや弱み、自社内でボトルネックとなっている課題の発見、社内のしがらみや過去の事情と関係なく提案できる突破力を頼りにするのがよいです。

 

コンサルを依頼するときの進め方は?

コンサルタントに新規事業の立ち上げを依頼する場合、どのような手順で進めるのでしょうか。ここでは一般的な進め方についてご紹介します。

状況整理と依頼事項のまとめ
今、自社の新規事業プロジェクトがどんな状況にあり、どのようなことに困っているのか、課題を抽出します。その上で、どの課題を社内で解決し、どの課題をコンサルに依頼するのか、決定します。

提案と検討
コンサルとの打ち合わせを重ね、必要な支援内容と大枠の費用、期間などが一致したら、コンサルティング契約を交わします。その後、コンサルからの各種提案を受け、どの提案をプロジェクトに取り込むのか取捨選択を行います。

新規事業プロジェクト・コンサルティングの実施
コンサルタントと共同でプロジェクトを進めていきます。

SSAPではこれらをアクセラレーターとともに進めていきます。具体的な支援内容について、次でご紹介します。

 

SSAPの支援プログラムの特徴

SSAPでは実務経験豊富なアクセラレーターが担当
SSAPで新規事業開発の支援をするのは、「アクセラレーター」と呼ばれるプロフェッショナルです。ソニーの中で企業内新規事業を経験した人が中心となり、幅広い業界の新規事業立ち上げをサポートしています。

アクセラレーターについて詳しくはこちら >>新規事業の成長の“鍵”となる「アクセラレーター」とは?

アクセラレーターは、ゼロから1を生み出す「事業創出」や、1を10や100へと拡大させる「事業開発」「事業成長」にフォーカスし、支援を行います。成果を3か月で可視化し、新規事業の立ち上げを加速支援するプログラムが特徴です。クライアント企業が必要とされるサポートを要所要所で提供するほか、プロジェクト開始から終了までともに事業が育つのを見守りながら伴走することも可能です。
企業のニーズに応じて、今まさに新規事業を推進している人に向けて「新規事業育成パッケージ」を、新規事業組織の運営をしている人には「ステージゲートシステム導入支援」を提供しています。
次に、主に新規事業ご担当者や運営事務局の方々を対象とした「コンサル型支援」についてご紹介します。

SSAPの「コンサル型支援」の主な内容

  • 新規事業創出のための組織の課題抽出
    「アイデアをビジネスにするノウハウがない」「開発やデザインやマーケティングができる人材が不足している」「プロジェクトを推進・評価できる人材がいない」など、新規事業プロジェクトの初期にありがちな組織の課題を明確にし、期間を決めてソリューションを提供します。
  • 新規事業組織を開発するためのノウハウの提供
    新規事業開発の経験が不足していると、事業アイデアがあっても評価基準や評価方法があいまいになったり、結果的にアイデアが行き詰まり、時間を空費したりすることもあります。そこでSSAPでは評価方法や事業運営体制のノウハウを提供。新規事業開発の各ステージであらかじめ成果物を決めておき、評価項目・評価基準・評価者・評価方法を設定して、筋のよい事業アイデアをスクリーニングし、プロジェクトを加速させます。
  • ビジネスコンテストの企画・運営支援
    SSAPはさまざまな企業・大学・団体などのビジネスコンテストの審査もサポートしています。参加者へのトレーニングや賞の授与なども含めた各種ビジネスコンテストの企画・運営支援を行っています。

 

コンサル型支援の実績紹介

SSAPの事例①「スピーディかつ最適な仕様でプロトタイプを開発」(株式会社グレースイメージング)
「乳酸センサーをウェアラブルデバイスとして装着し、疲労を可視化する」というゴールに大学発医療ベンチャーが挑戦した事例です。メンバーが医師中心で商品設計の経験がなく、試作品を作ったもののチームの理想とは遠い状態でした。SSAPのサービスを受け始めてからは、独自のプロトタイピング開発プラットフォームを活用してスピーディにプロトタイプを作成。約1か月で実用に足るアイデアを可視化でき、量産を見据えた仕様、日程、コストなども提案しました。

株式会社グレースイメージング 代表取締役CEOの中島大輔さんと取締役COOの林田大造さん

「個々の技術に対応できるエンジニアを確保できたとしても、一つの製品を作り上げるチームとして機能するにはいろいろと調整が必要で、それだけに多くの時間を割く必要があります。一方、SSAPのアクセラレーターはチームとして完成度が高く、インフラも整っている。部品や製造のパートナーも揃っていて、これほどスピーディに進む環境はないと思います」(グレースイメージング代表取締役CEO)

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SSAPの事例②「SDGsに取り組むスタートアップを育成し、社会課題の持続的な解決を図る」(国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS))
2020年2月、企業としては世界で初めてソニーがコペンハーゲンに本部を置く国連のプロジェクト・サービス機関と(UNOPS)イノベーション領域における協業契約を締結。持続可能な開発目標(SDGs)に取り組むスタートアップや企業の選定を共同で行いました。SSAPヨーロッパが実施したアイデアソンには98か国・624件の応募があり、その中から24チームが参加するブートキャンプ(集中研修)を神戸で実施。5件のスタートアップが選定されました。

写真左:ヨナス・スヴェンソン氏 UNOPS グローバル・イノベーション部門及びテクノロジー部門代表、写真右:小田島 伸至 ソニーグループ株式会社 Startup Acceleration部門

「UNOPSとソニーの協業はお互いにベネフィットがある、Win-Winなものになり得ると確信しました。ソニー・SSAPとの協業を通じ、UNOPSだけでは成し得なかった新しい形で、イノベーション領域におけるスタートアップの選定・育成を行っていきたいです」(UNOPS担当者)

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SSAPの事例③「産学協創エコシステムの発展を目指した社会連携講座を開講」(東京大学)
SSAPは企業と大学・学生が連携し、スタートアップを創出する「産学協創エコシステム」の発展を目指して、東京大学と社会連携講座を開設しました。年1回のアイデアのニーズ検証結果をピッチする「オーディション」を軸に、「トレーニング」「ワークショップ」などを開催。テーマ別ワークショップでは毎回多数の学生が参加し、ゲストからのインプットをもとに議論し、生まれたアイデアをチームごとに発表しました。オーディションに応募したチームは、アイデアの可視化(プロトタイピング)や顧客ニーズの検証を実施。最終オーディションで受賞チームを決定しました。

東京大学で行われた最終オーディションの様子

「ここまでスムーズに話が進んだのは、“学生が特許を取れる”点が画期的だったからではないでしょうか。最近は世の中の流れが変わってきていて、社会に求められるのは“理解力”があるだけでなく、“提案力”がある人材になってきました。そういった側面でも、実践的な教育はまさに今、必要なものでした」(東京大学関係者)

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新規事業を成功に導くために外部リソースの活用を

Sony Startup Acceleration Program(SSAP)は、実際に事業をつくっている事業会社として、新規事業を生み出してきた経験と実績があります。そのノウハウをご提供している点で、既存のコンサルティング会社とは異なる点です。
ご要望に合わせて、ソニーの新規事業の知見を活かしたスピーディかつ要所を押さえた支援をご利用いただけます。
オンライン説明会にてSSAPの活用方法を詳しくご説明いたします。ぜひお気軽にご参加ください。 

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Sony Startup Acceleration Programはソニーが手がけるスタートアップの創出と事業運営を支援するプログラムです。2014年から7年間で、60件以上の事業化検証、17の事業を創出(2021年3月末時点)。それらを通じて培った経験やノウハウを生かし、アイデア出しから事業運営、販売、アライアンス・事業拡大に至るまで総合的に支援する仕組みを整備し、スタートアップ支援サービスとしてみなさまにご提供しています。

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