2024.03.22
Sony Acceleration Platform 新規事業の基礎知識

SWOT分析:新規事業の機会と脅威を見極める

新規事業の戦略をまとめる際に有効な手法は様々あります。その一つがSWOT分析です。SWOT分析は、自社の強みや弱み、外部環境の機会や脅威を明確に把握し、戦略的な方針を立てるために有効で、事業展開の方向性やリスク管理策を的確に決定することができます。

SWOT分析とは

自社の環境を把握し戦略に役立てる「SWOT(スウォット)分析」
SWOT分析は、自社の置かれた状況や市場や競合の状況を明らかにして、経営戦略を考えるためのフレームワークです。Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの項目で、自社商品が該当する要素を洗い出し列挙します。次に、自社商品の強みや弱みを整理し集約し、外部環境と照らし合わせながら戦略を練っていきます。

SWOT分析 自社の置かれた状況や市場や競合の状況
「フレームワーク」はこちらでも多数ご紹介しています >>新規事業の立ち上げ時に活用したいフレームワーク25選

SWOT分析をさらに深化させる「クロスSWOT分析」

SWOT分析では、4つの要素に関して自社商品の外部環境と内部環境を列挙しました。クロスSWOT分析ではこれを活用し、抽出した要素を「強み×機会」、「強み×脅威」、「弱み×機会」、「弱み×脅威」といった要素を組み合わせ、それぞれの項目でどのような戦略が成り立つのかを考えていきます。

4つの要素に関して自社商品の外部環境と内部環境を列挙
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SWOT分析を有効活用するポイント

ⅰ. 自社の強みを把握する:
SWOT分析では、自社の強みを正確に把握することが重要です。これにより、競合他社との差別化ポイントや自社のコアコンピタンスを特定することができます。自社の強みを理解することで、成功への道筋を立てることが可能になります。

ⅱ. 外部環境の機会を見極める:
外部環境における機会を見極めることもSWOT分析の重要なポイントです。市場のトレンドや顧客のニーズの変化など、外部の機会を把握することで、新しいビジネスチャンスを見つけることができます。これにより、事業展開の方向性を決定する上での重要な情報となります。

ⅲ. 脅威への対処策を立てる:
また、SWOT分析では自社や市場に影響を及ぼす可能性のある脅威を洗い出すことも重要です。競合他社の台頭や技術の進化、法規制の変更など、様々な脅威が存在します。これらの脅威に対処するための戦略を立てることで、リスクを最小限に抑えることができます。

SWOT分析のメリットと注意点

SWOT分析は、新規事業の戦略策定において不可欠なツールです。自社の内外部の要因を客観的に把握し、戦略を立てることができるためです。しかし、一方でSWOT分析にはいくつかの注意点も存在します。例えば、情報の偏りや客観性の欠如による分析の歪みなどが挙げられます。これらの注意点を踏まえつつ、SWOT分析を適切に活用することで、より効果的な戦略策定が可能となります。

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新規事業担当者向け資料

Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、730件以上の支援を25業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年8月末時点)

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