Sony Startup Acceleration Program(“SSAP”)のアクセラレーターは、新規事業の立ち上げを支援し加速するマインドセットとスキルを兼ね備えたプロフェッショナル集団です。それぞれが実際の事業経験を通じて学んだ豊富で専門的な知識を持ち、様々な分野で新規案件の事業化や収益化をサポートしています。
本連載では、SSAPに所属する多数のアクセラレーターの中から各回1名ずつをピックアップしご紹介いたします。
塚谷 浩司 Koji Tsukaya
――担当支援領域
プロデューサー
- Seed Stageでの新規アイデアの事業検証から事業化、事業運営までを事業企画の観点から支援
――担当事例
REON POCKET、NYSNO-100などのソニー社内の新規事業案件のほか、一般企業やスタートアップなど幅広く担当
――実際に支援を受けたお客様からのコメント
「こちらの提案に対して非常に柔軟に対応していただいて、一緒に最適解を探りながら支援いただけるところがとても心強いです。」
「私たちの事業を成功に導こうという熱意を感じます。実際に新規事業を立ち上げられた経験からのアドバイスなど最大限の支援をもらえ、大変参考になります。」
アクセラレーターインタビュー
――これまでのキャリアを簡単に教えてください。
私はソフトウェアエンジニアとしてソニーに入社し、テレビのファームウェア開発(※1)、特に当時テレビへの搭載がすすんでいたHDMI周りを担当していました。ソフトウェアエンジニアといってもファームウェアの開発はハードウェアに依存するところが多く、コードを書くよりもオシロスコープ(※2)を使っている時間の方が長かったように思います。
その後、機器連携を担当する部署に異動し、API(※3)の設計やスマートフォンアプリ向け機器連携ライブラリの開発に携わりました。また、同じ部署内にてスマートホーム向けスマートフォンアプリの開発を始めとした新規案件の業務を担当するようになり、新規事業の楽しさを知りました。その後、SSAP主催のソニーグループ社員を対象としたオーディションへの複数回の応募を経て、自動動画制作ソリューションサービスを手掛けるプロジェクトの一員として新規事業立ち上げに携わりました。この新規事業プロジェクトでは、ソフトウェアエンジニアの仕事にこだわらずプロジェクト管理や顧客先への商品導入など、プロジェクト推進に必要な仕事は何でも取り組みました。その後プロジェクトの事業移管のタイミングで、これまでの経験を活かすため新規事業の立ち上げを支援するアクセラレーターとしてSSAPに参画しました。
――支援するうえで大事にしていることは何ですか?
「結果」としてプロジェクトが成功することが大事で、そのために必要と思われることを地道にやっていくことが何より大事になります。
支援させていただくプロジェクトは、プロジェクトごとに状況など何もかもが異なりますが、新規事業の立ち上げは全てが試行錯誤の積み重ねです。そんな中で、プロジェクトのメンバーは何度も失敗しながら成功を目指して悪戦苦闘しています。支援させていただくプロジェクトに対しては失敗のイメージを引きずるのではなく、前に進んでいる実感を持ってもらう事、そして毎回、何か得るものがあることを感じてもらうことによって、主体的に事業を進めていただきたいと思い支援しています。
――SSAPの活動を通して実現したいことはありますか?
古来より人間の課題を解決し、生活を直接改善してきたのはテクノロジーです。世の中に存在する様々な課題を解決するため、テクノロジーを生み出し世の中へ届ける手段として、事業を起こし続けていくことが重要だと考えています。SSAPの活動を通して、そのような事業を生み出す一端を担うことができるとよいなと思います。
――オフの楽しみを教えてください。
子供と一緒に出かけるのが楽しみです。成長に合わせて子供の趣味志向が移り変わっていくのを見ていくのも興味深いです。また、大人一人で生活していると困りごとに遭遇することはあまりないのですが、子供連れだと困難の連続で、お金を払ってでもなんとかしてほしいと思うことも多々あり、新しいビジネスの種に気付かされることもあります。
――最後に一言お願いします。
新規事業を始めることはハードルが高いと感じている方も多いかもしれません。しかし、新規事業への挑戦を通じて得られる知識や経験は、世の中の見え方がガラリと変わるくらいのインパクトがあり、その後の人生を豊かなものにしてくれるものです。その挑戦のお手伝いを、SSAPにさせていただければ幸いです。