Sony Startup Acceleration Program(“SSAP”)のアクセラレーターは、新規事業の立ち上げを支援し加速するマインドセットとスキルを兼ね備えたプロフェッショナル集団です。それぞれが実際の事業経験を通じて学んだ豊富で専門的な知識を持ち、様々な分野で新規案件の事業化や収益化をサポートしています。
本連載では、SSAPに所属する多数のアクセラレーターの中から各回1名ずつをピックアップしご紹介いたします。
小澤 信夫 Nobuo Ozawa
――担当支援領域
ビジネスデザイン
- Sony Startup Acceleration Programのサービスを、顧客に合わせてカスタマイズして提供
――担当事例
- 株式会社LIXIL コンセプトメイキング 等
アクセラレーターインタビュー
――これまでのキャリアを簡単に教えてください。
20代の頃は、新卒で入社した商社でアフリカ向けの自動車輸出業務に従事しました。主にモロッコ、ナイジェリア、マラウィ、南アフリカを担当し、出張する度に各国・各地域のモータリゼーションの発達を肌にひしひしと感じることが出来、刺激のある日々でした。
その後、MBA留学を挟みソ二-へ入社。カーオーディオ、カーナビゲーション、記録メディア、バッテリーの国内・海外営業、商品企画担当として、フランス(パリ)、アメリカ(ニュージャージー、マイアミ)への海外赴任も経験しました。素晴らしい仲間に囲まれ、商流面・商品面の双方から新たな市場価値を創造する過程は、仕事の最大の醍醐味でした。一方、現実として事業は時代と共に新陳代謝が必要であり、特に新規事業を生み出すことの重要性を痛感する日々が続きました。その思いを実現すべくSSAPに参画し、今に至っています。
――支援するうえで大事にしていることは何ですか?
SSAPのビジネスデザイナーというポジションは、まずお客様が抱える課題やアイデアを広い視野で見る必要があります。その点では、これまでのBtoB、BtoCビジネスでの経験が活かせていると思います。一方で先をみてビジネスを考えるには、新たな知識も必要になります。今後も、両利きの経営(『知の深化』と『知の探索』)の視点を意識し、貪欲に広く感度のいいアンテナを張って、ご縁のあったお客様に対する新たな付加価値創造をサポートしていきたいです。
支援をするうえでは、私のこれまでの経験・知見を最大限活かし、携わるメンバーの一人ひとりが、ひとつひとつの判断に納得感と腹落ち感を感じながら進めることができるようにすることを重視しています。意思統一が出来、同じ方向に向けてチームが動き出した時のアウトプットは、これまでにない付加価値を生み出せる可能性が高いと信じています!
――SSAPの活動を通して実現したいことはありますか?
社会は起業の連続で成り立っていますが、何も無いところから大きな市場価値を生む過程は、非常に貧弱で壊れやすいもの。“運”頼りになりがちな起業を、SSAPが丁寧にサポートし、誰もが起業にチャレンジできる、したくなる社会を実現したいと思います。
――オフの楽しみを教えてください。
オフの楽しみは“海釣り”です。地球の約7割は海。海に向かうと、陸上の出来事が小さく見えて凄くリフレッシュ出来ます。全く同じ場所で、全く同じエサで、全く同じ時間に釣りをしても、昨日と今日は大違い。自然を相手にすることは奥深く興味が尽きないです。毎回トライアル&エラーの繰り返しですが、成功の確率が上がればGOOD!
――最後に一言お願いします。
私のこれまでの人生で忘れられないエピソードをご紹介します。2001年にMBA留学先の最後の授業で、教授が問いかけた一言。
『今は大赤字のアマゾンだけど将来何が起こるか分からない。賭けをして、卒業記念にアマゾンの株を買ってみたら?(笑)』
数年前に、当時のクラスメイトがこの話を思い出して調べてみると、本人(教授)含め、誰もアマゾンの株を買っていませんでした。もしその時買っていたら……!?? 計算してみると面白いです! 20年の歳月は、全てを可能にする位のインパクトです。これからはそれがもっと短期間になり、5年先は見えません。凄く面白い世の中です!波に乗らねば!そのお手伝いを是非SSAPにさせていただければと思います!