2019.09.09
アクセラレーター紹介

「会社の垣根を超えて、新しいことが生まれる社会を作りたい」

Sony Startup Acceleration Program(“SSAP”)のアクセラレーターは、新規事業の立ち上げを支援し加速するマインドセットとスキルを兼ね備えたプロフェッショナル集団です。それぞれが実際の事業経験を通じて学んだ豊富で専門的な知識を持ち、様々な分野で新規案件の事業化や収益化をサポートしています。

本連載では、SSAPに所属する多数のアクセラレーターの中から各回1名ずつをピックアップしご紹介いたします。

宮崎 雅 Masashi Miyazaki

――担当支援領域

プロデューサー

  • Seed Stageでの新規アイデアの事業検証から事業化、事業運営までを事業企画の観点から支援
  • 事務局、経営企画のような立場の方々への、新規事業案件/プロジェクトの発掘・育成のためのステージゲートシステム導入支援

――担当事例

京セラ(Possi)、H2L、ほか大企業2社
ソニー社内事業部案件など多数

――実際に支援を受けたお客様からのコメント

「豊富な経験から出る意見や、客観的で的確な助言を与えてくれたおかげで、うまくチームがまとまっていった。」
「客観的な視点を持ちつつチームメンバー各自の意見を聞き、方向性を示し、開発スピードを落とすことなく良い方向へと導いてくれた」

メンタリングの様子

アクセラレーターインタビュー

――これまでのキャリアを簡単に教えてください。

私は元々デジタルイメージングの部署で画像処理エンジン(システムLSI)を開発するエンジニアでした。画像処理エンジンは、デジタル一眼カメラα™シリーズやハンディカム、サイバーショット™など多くのカメラに搭載されていて、高画質で撮影するための技術がつまった部分です。最初は、映像圧縮技術を専門に専用のDSP(デジタル信号処理用プロセッサ)の開発をしていましたが、ちょうどFull HDから4Kへ業界スタンダードが移ってきた時代だったので、膨大に増えたデータを処理するための対応や、高画質化・高フレームレート化、低消費電力化などを行いました。また、業務用カメラの部署で、4Kリアルタイム伝送システムの開発にも携わりました。その後、ソニー社員を対象にした新規事業のオーディションの事務局長としてSSAPに参画し、今に至ります。
エンジニア時代の技術的なバックグラウンドがあることは、技術畑の方々のやりたいことや考えていることを瞬時に理解し、それをわかりやすい言葉に置き換えてコミュニケーションを展開することにとても役立っています。
また私が担当していたシステムLSIのアーキテクチャの設計は、多くの情報を整理しながら全体を俯瞰でとらえることがとても重要で、常に物事を客観的に捉え広い視野を保つという今の姿勢のベースになっています。
2012年には事業部内のボトムアップ活動にも携わり、若手社員を中心としたボトムアップのイベントの企画運営や事務局長も担当しました。大企業の中でどうしたら組織が活性化するのか、新しいアイデアが生まれてくるのかということを深く考え議論し、実践してきた経験は、今の仕事にも大いに生きていると感じます。

――支援するうえで大事にしていることは何ですか?

プロジェクトへの関わり方として、特に意識しているのはメリハリです。プロジェクト開始直後は積極的にコミュニケーションをとり、チームにあったアプローチを探りますが、軌道に乗り始めてからはチームの自立・自走を促すように、深く入りこみすぎないようにしています。完全に手を放すのではなく、進捗フェーズ毎にチームに足りていないものが何かを把握し、タイムリーに必要な手助けやアドバイスができるような距離感で、常に寄り添います。
また、時間の使い方も重視しています。1つのことに固執して時間をかけすぎたり、着手する順番を間違って手戻りが発生したりといった陥りがちなポイントを、未然に防ぐためのディレクションを心がけています。

チームの味方でありながらも、指摘すべきことは多少厳しいことでもきちんと伝える。アドバイスは客観的な視点でロジカルに伝え、メンバーに納得感を持ってもらう。アクセラレーターとしての信頼を得られるように、相手に応じてアプローチを日々変えながら支援しています。

――SSAPの活動を通して実現したいことはありますか?

これまで培ったノウハウを生かして、事業化支援という形で会社と社会に貢献できればと思っています。事業化について何か困ったことがある時に「SSAPに相談してみよう!」とすぐに思い付いていただけるようなプラットフォームにしたいと思っています。
会社の垣根を超えて、新しいことがどんどん生まれる社会が出来たらワクワクしますよね。そのために、熱意のある人が誰でもチャレンジできるように、また一度失敗してもまたトライできるように、いろいろなハードルを下げていきたい。それによって人材やアイデアが活発に行き交い、誰でも新しいことに取り組むことができるような環境を、作っていけたらいいなと思います。

Sony Startup Acceleration Program アクセラレーター 宮崎雅

――オフの楽しみを教えてください。

街や公園を散歩したりして、のんびり過ごすことが好きです。食べることや飲むことも好きなので、新しい店を開拓して美味しいものを食べに行ったり、明るいうちからお酒を飲んでみんなでワイワイしたりもします。岐阜の「射美」というお酒が、最近のお気に入りです。
あとは現代アートも好きで、美術館によく行きますね。日常から離れたものに触れると新鮮な気持ちになってリフレッシュできます。オススメは、品川にある原美術館です。

――最後に一言お願いします。

我々SSAPは、新規事業を立ち上げた方やこれから挑戦しようとしている方、また彼らをサポートする方、新しいことに取り組む全ての方々を様々な形で支援したいと考えています。SSAPの活動の枠に捉われず、新規事業創出という取り組みをみなさまと一緒に盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、760件以上の支援を25業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年10月末時点)

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