Sony Startup Acceleration Program（SSAP）のアクセラレーターは、新規事業の立ち上げを支援し加速するマインドセットとスキルを兼ね備えたプロフェッショナル集団です。それぞれが実際の事業経験を通じて学んだ豊富で専門的な知識を持ち、様々な分野で新規案件の事業化や収益化をサポートしています。
本連載では、SSAPに所属する多数のアクセラレーターの中から各回１名ずつをピックアップしご紹介いたします。
志賀 竜也 Tatsuya Shiga
――担当支援領域
アイデア創出・ビジネスインキュベーション
- アイデア発想ワークショップ、新規アイデアの事業性検証、事業化、事業運営までを支援
――担当事例
・アサヒグループジャパン株式会社、京セラ株式会社、太平洋工業株式会社などの社外企業案件
・ソニーグループ各社案件
・東京大学、立命館大学、などの教育機関案件
アクセラレーターインタビュー
――これまでのキャリアを簡単に教えてください。
元々はデザイナーとして商品開発を担当していましたが、より幅広い視点でビジネスに携わりたいと思い事業開発の道に進みました。
前職では自動車業界の新規事業開発部署でMaaS（Mobility as a Service: サービスとしての交通手段）事業の立ち上げに携わり、全国展開まで経験しました。新サービスを創出して自ら売るところまでを一通り実践した経験を元に、現在は支援する立場として幅広いジャンルでの事業立ち上げに伴走させていただいています。
SSAPが東京大学で行っている社会連携講座にて起業家育成教育にも携わっており、直近の講座では私が支援を担当したチームから２年連続で学内オーディションの優勝チームが出ています。
――支援するうえで大事にしていることは何ですか？
特に大切にしていることは、お客様にとってのゴールと現状を深く理解することです。
各社が事業ライフサイクルに応じた課題を抱えており、次の一手を打つ必要がある場合が多いのではないでしょうか。各社、各部署の状況をよく理解した上で、次の一手はどうあるべきかを一緒に考えるところから支援するよう心掛けています。
――SSAPの活動を通して実現したいことはありますか？
2000年頃にWiLL（ウィル）という異業種合同プロジェクトで商品開発をする取り組みがありましたが、異業種合同でSDGsの達成が実現できたら社会に大きなインパクトを与えられるのではないかと考えています。社会課題に対して1社のアセットでできることは限られているかもしれませんが、複数社が手を取り合うことで課題解決の実現性は飛躍的に上がります。既にアイデアソンを複数社で合同開催するなどの取り組みは行っていますので、解決したい社会課題があるものの欠けているピースがあるというお客様には是非お声掛けいただきたいです。
――オフの楽しみを教えてください。
「明日ドバイに行こう」と思い立って実際に行くくらいの旅好きです。最も印象的だったことは、インドで経験したヴィパッサナー瞑想という修行です。２週間強、パスポートも財布も没収された状態で寺院に泊まり込んで朝から晩まで座禅をしました。驚くほど感覚が鋭くなりましたし、普段はあまりイライラしないタイプだと思っていましたが、自分のニュートラルポジションがどこにあるかが分かるようになったことで「気づいていなかったけど、自分はストレスが掛かっていたんだな」という発見がありました。
近年は海外に行きにくい状況が続いていましたので、スカイダイビングなど国内での冒険を楽しんでいます。
――最後に一言お願いします。
SSAPの事業開発プロセスを一言で表現した場合「進化する王道」だと個人的に思っています。SSAPでは体系立てられたプロセスや考え方に、新しい手法を取り込み常に進化し続けています。「事業開発の第一歩をしっかりとしたプロセスで取り組みたい」「これまで様々な取り組みをしてきたが何故か上手くいかない」そういったお悩みがあれば是非一度お話できればと思います。次の一手はどうあるべきか、一緒に考えていきましょう。
※本記事の内容は2023年3月時点のものです。