2023.01.16
新規事業組織の"リアル"大解剖

#24 新規事業の妨げに成り得る、5つの企業文化とは?

本連載は企業内新規事業に従事する方にアンケートを行い、 企業内新規事業の"リアル"に迫る企画です。
第24回のテーマは、「新規事業と企業文化の関係性」。企業から新規事業を生み出す際に、企業文化はどのように影響するのでしょうか?

(調査概要:2022年6月~7月、Sony Startup Acceleration Program(SSAP)の公式サイトで実施した、企業内新規事業に従事する274名へのアンケート)

Q.「会社の企業文化が新規事業の推進を妨げていると感じることがある」とご回答いただいた方は、具体的にどのような点が妨げに成り得ると感じますか? 
(※複数回答可/企業文化が新規事業の推進の妨げになっていると回答した205名が回答)

意思決定までのプロセスが多い65%、前例主義、変化を嫌う傾向がある58%、スピードが遅い57%、経営陣の決定事項には必ず従う必要がある(トップダウン)41%、若手が意思決定できない(年功序列)38%、効率が良い新しい方法よりも、効率が悪くても慣例や過去のやり方を取ることが求められる34%

具体的に妨げになる点として「意思決定までのプロセスが多い」が65%と最多。2位の「前例主義、変化を嫌う傾向がある」は3位の「スピードが遅い」とほぼ同じ数値で、過半数の方が苦労しているようです。
企業別でみると特に300人以上の大企業においては71%の方が意思決定プロセスの多さを挙げており、「若手が意思決定できない」についても高い傾向にありました。企業規模が大きくなるほど関係者が増え、新規事業推進のスピードを下げる要因が多くなるようです。
一方300人未満の企業で相対的に多かったのは「効率が良い新しい方法よりも、効率が悪くても慣例や過去のやり方をとることが求められる」でした。

1位となった「意思決定までのプロセスが多い」に関連して、「経営陣も『雇われ』トップなので、判断できない(一般社員)」「経営層は新規事業にポジティブだが、中間管理職層がネガティブなため、体制構築が進まない(部長)」などの意見も見受けられました。

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Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、760件以上の支援を25業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年10月末時点)

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