2022.05.06
大企業×新規事業 -Inside Stories-

【ソニー編 #4】新規事業は私のライフワーク

Sony Startup Acceleration Program (SSAP)によるオリジナル連載「大企業×新規事業 -Inside Stories-」は、SSAPの担当者が大企業内の新規事業組織のトップにインタビューする企画です。

今回インタビューしたのは、ソニーグループ株式会社でスタートアップの創出と事業運営を支援するSSAP。
SSAPの責任者 小田島 伸至が新規事業組織の立ち上げの過程でぶつかった数々の“壁”、新規事業には意外にも関係無かったポイントとは?これまでに19の事業を創出してきたSSAPの過去と今、そして未来に迫ります。

目指すのは新規事業の"学校"

――さまざまな機関と組み、事業を生み出すSSAP。次のステップは?

SSAPのパーパスは「あらゆる人の発想を実現させ豊かで持続可能な社会を創り出す」こと。皆さんの中に眠っているアイデアをどんどん社会に出し、社会を豊かにする。そうすることで、皆さん自身も充足される。こんな将来を描いています。

そのためにSSAPが作ろうとしているのが、新規事業のある種“学校”のような仕組み。世の中には事業を生み出したい人はたくさんいますが、新規事業に特化した仕組みが整備されていないんですよね。システマティックさが足りていないのです。

――学校のような仕組みを作ることで、世の中はどう変わるのでしょうか。

“学校”では世の中で生きていくために必要な知識や経験を身に着けることができます。そして学校教育を経て、人々は社会に出ることができます。私たちは、「社会に出るためのノウハウを学ぶ学校」のような、「新規事業を創るためのノウハウを学べる学校」を作ろうとしています。

この学校のような仕組みが整備されると、事業の立ち上げが未経験であっても、老若男女問わずに誰でも新規事業に挑戦できるようになります。それは泳げない人が突然海に入って溺れてしまうのではなく、その泳ぎ方を事前に体系立てて学べる環境を作ることに似ています。
また、この仕組みが整備されることによって、新規事業創出に取り組む人が増えていくはずです。そうすると将来的には、1人きりで事業を創るのではなくアイデアとアイデア、やる気とやる気がくっつき結合が生まれやすくなり、次々に多くの新規事業が生まれていくと思います。

――より多くの事業を生み出すための"結合"が鍵になるのですね。

目的があるけれど、自分たちだけでは達成できない時に"結合"が有効です。その組み合わせはさまざまで、個人と個人、企業と企業、企業と組織(学校やNPOなど)でも、何通りもあり得ます。

しかし、この“結合”はお互いを知らないと生まれようがありません。そのため、あらゆる機関とのネットワークを持つSSAPがハブになり、俯瞰的にクリエイティブに"結合"を促していきます

インタビューの様子

新規事業は、全く飽きない

――小田島さんにとって、ズバリ"新規事業"とは?

私にとっての新規事業は"ライフワーク"。やっと見つけた、生涯追いかけられる目的です。
新規事業の創出というテーマに立ち向かい、科学的に解明した人を、私はまだ見つけられていません。しかし俯瞰的に見渡すと、新規事業の創造を課題として捉えている人はたくさんいらっしゃいます。本屋に行くと、新規事業の創出をテーマにした本は山ほどありますが、本人の成功体験を語った伝記のようなものが多い印象です。「テーマにしている人は多いが、まだ明確に仕組み化はされていない」、これが新規事業の現状なのだと思います。

これからの社会では、より新しい価値を創っていくことが求められています。社会の課題を解決し、そこに経済が付いてくることが重要です。SSAPがこの仕組みを作り、誰もが新規事業を生み出せる、事業を生み出すことが特別なことではなく「日常」になる、そういう世の中になれば、より良い社会が創れると思います。

――新規事業は"ライフワーク"と言い切れるのはなぜですか。

新規事業は、全く飽きないんです。
過去の私は、仕事でもプライベートでも「想いが叶うと飽きる」傾向にありました。それは設定する自分のゴールが「ライバルに勝つ」や「●億の売上を達成する」など、達成した先に道が続かないケースが多かったから。

しかし、新規事業は違います。目的を設定したとしても、次にまた進む道が見えてくる。その分不安になることも多いですが、目的が明確で、日々それに向かって前進している実感があれば充足します。

そして新規事業は、常に新しい視点を求められるので、インプットとアウトプットの量と質が求められます。だからこそ、日常の全てに通底していると感じることが多いんです。例えば、仕事での気付きがプライベートに還元されることもあります。一方で、プライベートで訪れた場所や見た情報が、仕事に活きることも日常茶飯事です。

インタビューの様子

――新規事業に関わる方々、新規事業組織のトップの方々に向けて「これだけは伝えたい!」ということはありますか?

新規事業を継続的に生み出せる組織や仕組みを作るために何よりも大切なことは、組織のトップ自身が目標を立て、組織の成長を強く想うこと。心は折れやすいですが、目標があればいつかそれは叶います。

そして組織を束ねるトップ自身が率先して事業をリードし継続すれば、いずれそのノウハウや手法が組織に根付きます

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ソニーの新規事業組織 SSAP責任者の小田島に迫った今回の「大企業×新規事業 -Inside Stories-」。
インタビューのハイライトをまとめます。

HIGHLIGHTS

より詳しいインタビューの様子は、動画へ!

画像クリックでインタビュー動画をご覧いただけます。

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※本記事の内容は2022年5月時点のものです。

あらゆる人に起業の機会を。

Sony Startup Acceleration Programはソニーが手がけるスタートアップの創出と事業運営を支援するプログラムです。2014年から9年で、120件以上の事業化検証、20の事業を創出(2022年6月末時点)。それらを通じて培った経験やノウハウを生かし、アイデア出しから事業運営、販売、アライアンス・事業拡大に至るまで総合的に支援する仕組みを整備し、新規事業支援サービスとしてみなさまにご提供しています。

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