Sony Startup Acceleration Program(以下SSAP)は、2019年度に東京大学と社会連携講座を開講しました。企業と大学・学生が連携し、スタートアップを創出する「産学協創エコシステム」の発展を目指しています。本講座では、年1回のニーズ検証結果をピッチするイベント「オーディション」を軸に、「トレーニング」、「ワークショップ」等が行われています。
連載の第4回は、番外編としてアート・デザイン系の大学生と行った2つのワークショップの様子をレポートします。
8月2日(金)に、東京藝術大学(以下、藝大)の学生約30人と、もしもソニーの持つリソースが自由に使えるとしたら、ソニーとどんなことをやってみたいか?をテーマにブレストを行いました。作品を作る装置や設備を貸してほしい、作品を展示する場を貸してほしい、VRやゲームを一緒に作りたい、工場に住み込んでその場で作品を作りたい、など様々なアイデアが出ました。現在、ソニー側で今後の展開を検討中です。
8月19日(月)に、デジタルハリウッド大学・大学院(以下、デジハリ)の学生約20人と東大生約10人とで、それぞれが取り組むスタートアップやメディアアートの意見交換会を行いました。まずは東大側の事業アイデアのオーディションに通過したチーム4組がアイデアをピッチし、デジハリ生もそれぞれの研究分野や取り組んでいるプロジェクトを紹介したのち、アイデア自体や仲間の募集状況についてのディスカッションが各所で活発に行われていました。
東大生とデジハリ生が双方で刺激し合い、新たなアイデアやチームが生まれていく可能性を感じさせる会となりました。
スタートアップのチームには、ハッカー(プロトを作る役)、ハスラー(人と繋がって何とかする役)、デザイナー(価値ストーリーと見た目を作る役)の3つが揃うと強いと言われています。社会連携講座を実施している東京大学の工学部のチームに不足しがちな「デザイナー役」をどう見出していくかが、講座のキーポイントとなっています。
これからも東大とソニーの社会連携講座では、様々な活動を行っていく予定です。