2020.05.11
「NYSNO-100」クラウドファンディング舞台裏

#04 ソニー社内でのトライアル実施

Sony Startup Acceleration Program(以下SSAP)では、2014年から社内を中心とした新規事業創出プログラムを始め、5年間で14の事業を立ち上げてきました。2019年8月26日(月)には、SSAPのオーディションを通過した新規事業アイデア、ウェアラブルコミュニケーションギア「NYSNO-100」のクラウドファンディング開始を発表。1ヶ月間のクラウドファンディング期間を終え、約800人の方々に支援を頂き目標額を達成いたしました。そんな「NYSNO-100」のクラウドファンディング舞台裏を、連載にてご紹介してまいります。

今回は、ソニー社内にて行ったNYSNO-100のトライアルについてご紹介いたします。

ソニー株式会社の特例子会社 ソニー希望・光株式会社がトライアルモニターに参加し、ソニー本社の清掃業務にNYSNO-100を活用しました。

―― 2020年3月10日:モニター参加者へ「NYSNO-100」とスマホアプリ「Callsign」の説明会を実施

NYSNO-100の開発チームより今回のモニターに参加する方々に向けて、スマートフォンにインストールしたアプリケーション「Callsign」の使用方法について説明を行いました。スタッフは実際に耳に装着してボタンの位置や音量を自分自身で確認、またCallsignを触り、使い勝手やNYSNO-100との連携などを確認しました。

NYSNO-100開発チームからの説明の様子

――2020年3月11日~24日:トライアルモニター実施

約2週間、ソニー本社の清掃業務にて、NYSNO-100のトライアルを実施しました。清掃担当のサポーターが離れた場所からNYSNO-100を使ってスタッフへ作業を指示、スタッフからも作業の進捗をリアルタイムに報告、相談することも可能になりました。
また、「グループトーク」機能を使えば、現場で困っているスタッフとサポーターの会話を他のスタッフも同時に聞くことができ、迅速に作業を執り行え、業務効率性の向上が見受けられました。

サポーターが離れた場所からスタッフの状況確認を行う
スタッフが「NYSNO-100」でサポーターと会話しながら清掃作業

――モニターとして参加したスタッフのコメント

「初期設定が簡単で、困ったときにすぐに話ができ業務がやりやすかったです。」
「遠い距離でも声がハッキリ聞こえ、小さい声でもしっかり拾ってくれました。」
また、ボタンやアプリ操作に関する改善要望や、会話のメモができる機能があればよい等の提案もありました。

――ソニー希望・光株式会社 代表取締役 大庭 薫のコメント

「今回のトライアルモニターは、ソニー希望・光のスタッフにとって商品開発の現場に直接声を届けるという貴重な経験になりました。発売前の新商品に触れ、使い心地や感想、改善ポイントなどを真剣に考え、自分たちの言葉で伝えられたこと、エンジニアの方々が一つひとつの意見に真摯に耳を傾けてくれたことは、スタッフの自信にも繋がりました。スタッフの声がアクセシビリティ向上に活かされ、NYSNO-100が誰にとっても使いやすい商品として多くの人に選ばれることを期待しています。」

――NYSNO-100開発チームのコメント

「NYSNO-100は主にスポーツシーンでの活用を想定して企画・開発してきましたが、今回のような業務用途での利用価値を実証できたことは、新たなビジネスプランを描く上で非常に役立ちました。また、実際の現場からの声として改善・追加機能のご要望をモニタリングできたことは、将来を見据えた開発計画に大変参考になると思います。」

Sony Startup Acceleration Program(SSAP)は、「あらゆる人に起業の機会を。」をコンセプトに、2014年に発足したスタートアップの創出と事業運営を支援するソニーのプログラム。ソニー社内で新規事業プログラムを立ち上げ、ゼロから新規事業を創出した経験とノウハウを活かし、2018年から社外にもサービス提供を開始。経験豊富で幅広いスキルとノウハウをもったアクセラレーターの伴走により660件以上の支援を24業種の企業へ提供。大企業ならではの事情に精通。(※ 2024年3月末時点)

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