2019.12.26
IoTブロック「MESH™」ヒストリー

#03 MESH事業の加速

Sony Startup Acceleration Programから生まれたIoTブロック「MESH™」。2020年には小学校でプログラミング教育が必修化され、子どもたちが主体的にプログラミングの楽しさや考え方を体験することができるツールとして期待されています。
2020年度から小学校の教科書にも掲載され、教育の中で活用されていくMESH。その沿革を、プロジェクトリーダーの萩原丈博と共に振り返ります。
(バックナンバー:『IoTブロックMESHヒストリー』 #01 アイデア誕生#02 スタート

2015年7月子ども向けワークショップを実施@ソニー・エクスプローラサイエンス

MESHを使ってできることを体験頂くため、様々な場所でワークショップを行いました。その一例として2015年7月1日(水)、小学3年生から中学生までの子ども全35名を対象に、MESHを通じて自ら考えてものづくりをするワークショップをソニーの科学教育活動「ソニー・サイエンスプログラム」の一環で行いました。

MESH ワークショップの様子

当日はMESHメンバーがワークショップの講師を務め、まず最初にMESHを使ってどんなことができるかをデモンストレーションしました。MESHを使った仕掛けにより、水を飲もうとするとコップがしゃべったり、うちわを使うと花火の音がしたり等、デモンストレーションを見る子どもたちも盛り上がりました。
子どもたちはデモンストレーションの後、実際にMESHを使い、思い思いの作品を発明しました。掃除機や食器洗い機などの実用的なものや、ゴミが減るようにとの思いから捨てる時にもう一度考えさせられる「ゴミを捨てにくいゴミ箱」、さらには不思議なおもちゃや手作りのロボットなど、子どもたちの発想力や創造力を活かしたユニークな発明作品がたくさん完成しました。

【2015年11月】グッドデザイン賞「未来づくりデザイン賞」を受賞

2015年度グッドデザイン賞にて、MESHが特別賞である「未来づくりデザイン賞」を獲得。式典には、デザイナーの稲垣、永原、プロジェクトリーダーの萩原等が参加しました。

デザイナー稲垣、永原、プロジェクトリーダー萩原
グッドデザイン賞「未来づくりデザイン賞」

またグッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2015」会場内において、グッドデザイン・ワークショップ 2015「ソニー『MESH』で発明家になろう」が開催されました。参加した小学3年生~6年生の子どもたちが、さまざまなアイデアを実現しようと、楽しみながらMESHを使った工作にチャレンジ。笑顔あふれるイベントとなりました。

MESH ワークショップの様子

【2016年2月】iF design award「Gold Award」を受賞

2016年2月には、iF design awardの「Gold Award」を受賞しました。iF design awardは、 ドイツ・ハノーバーを拠点とするデザイン振興のための国際組織「International Forum Design GmbH」(iF)により1953年に設立された、世界的に権威のある国際的なデザイン賞の一つ。毎年全世界の工業製品などを対象に優れたデザインを選定しています。「Gold Award」は、その中からさらに最優秀デザインとして特別に選定される賞です。審査員のコメントは今思えばその後の教育活用につながる洞察が含まれていました。

審査員のコメント:
「MESHは”プログラミング”と2ロジックとハードウェア/ソフトウェアの連動”という2つの重要なテーマに楽しく親しみやすい手法でアプローチしている。ユーザーはMESHを通してバーチャルな世界、物理的な世界に直接的にはたらきかけ、試行錯誤しながらインタラクションを実現することができる。わかりやすく一貫性のある、シンプルかつクリーンなデザインは、各エレメントの機能を際立たせるとともに、ソフトウェアのデザイン要素にも反映されている。そのデザインはまさに”素晴らしい!”の一言につきる。」

連載『IoTブロックMESHヒストリー』、次回の記事「#04 教育分野へ」では、2018年以降、教育分野での注目を集めていったMESHのストーリーをご紹介します。

Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、760件以上の支援を25業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年10月末時点)

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