2019.07.18
Sony Open Innovation Day 2019 開催レポ―ト

#02 SSAPのご紹介

Sony Startup Acceleration Program(ソニー・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム、以下“SSAP”)は、2019年7月3日(水)、『Sony Open Innovation Day 2019』を開催しました。イベントでは、SSAPのビジョンやサービスのご紹介から始まり、特別ゲストを交えたクロストークセッション、現在事業化に挑戦している新規案件やクラウドファンディング案件のプレゼンテーションなどをお届けし、懇親会も開催しました。当日はイベント会場のキャパシティ一杯の1000名弱のお客様にお越しいただきました。

今回は、「Sony Startup Acceleration Programのご紹介」セッションをレポートします。

同セッションでは、ソニー Startup Acceleration部門 副部門長 小田島伸至をはじめとするSony Startup Acceleration Programのメンバーより、All Inclusive型のアクセラレーションサービスをご紹介しました。

■Sony Startup Acceleration Program概要説明
(ソニー Startup Acceleration部門 副部門長 小田島 伸至)

ソニー Startup Acceleration部門 副部門長 小田島 伸至

小田島:2014年からSeed Acceleration Program(SAP)(現Sony Startup Acceleration Program(SSAP))として社内を中心とした新規事業創出プログラムを始め、5年間で750件の新規アイデアを審査し34件を育成、14の事業を立ち上げてきました。その間に社外の方々からも新規事業立ち上げに関して問い合わせをいただくことが増え、ソニーの外でも新規事業に関する課題やニーズがあることがわかりました。

「そういった社会に対して何か貢献できないか」、そう考え、2018年度から「Sony Startup Acceleration Program」へとリブランディングをしてソニー外の方々へもこれまで培った経験やノウハウを活かしたサービスの提供を始めました。SSAPはアイデア創りから商品化、事業運営、販売、アライアンス・事業拡大まで一気通貫でスタートアップを支援するAll Inclusive型のサービスです。「あらゆる人に起業の機会を。」というスローガンを掲げてサービスを展開します。
新しい価値を世の中に出したいという熱い想いを持った方々にソニーが機会とノウハウを提供し、社会の発展を促進すると同時に、ソニーにとっての共創の機会となればと思っています。

SSAPの対象となるお客さまは大企業・ベンチャー・大学・NPOなど。サービスの特徴は、「Ideation」「Incubation」「Marketing」「Expansion」という事業創出の各段階すべてをカバーし、一気通貫でクリエイターのビジョンを素早く実現していける点です。これまでにオープンイノベーションの発想の元、一般企業への支援を始めとして、さまざまな事業開発を進めています。
サービスをご利用いただいた方々からは、「見落としていた重要な点を確認できました」「伴走するアクセラレーターが一流で信頼できる面が大きい」「単なる確認だけでなく、価値に化けさせるノウハウがある。これは実務経験がないとできないところ。」など、様々な声をいただいております。

今後もSSAPは、クリエイターの方々の才能を引き出し、あらゆる人の発想を実現させ、持続可能な世の中を創り出していきたい、そう考えています。

■事業化支援Webアプリ「StartDash」ご紹介
(ソニー Startup Acceleration部門 Technology Development Team統括課長 立花 誠)

ソニー Startup Acceleration部門 Technology Development Team統括課長 立花 誠

立花:今年の5月に、新規事業の立ち上げをサポートする無料のWebアプリ「StartDash」をリリースしました。本アプリのターゲットは、新規事業をやりたいが何から始めたらいいのかわからない方々。SSAPが2014年から培ってきたノウハウや経験を元に、本アプリを開発しました。
StartDashは、新規事業の立ち上げに足りないものを可視化し、必要なドキュメント(事業計画書など)を簡単に作成することができます。また、困った際にはSSAPの専門家にも相談できます。

アプリのリリースから約1カ月、既に4,000人近くの人に利用していただいています。今後も一人でも多くの方に活用いただければ幸いです。
StartDashの説明ムービーもぜひご覧ください。

■プロトタイピングサービス「StartDash Prototyping」ご紹介
(ソニー Startup Acceleration部門 Manufacturing Launch Teamリーダー 伊藤 健二)

ソニー Startup Acceleration部門 Manufacturing Launch Teamリーダー 伊藤 健二

伊藤:自分自身がモノづくりを専門としたアクセラレーターとして案件を進める中で、「アイデアはあるが、形にできない」、「動作しない」、「ものづくりに時間がかかる」など、ハードウェアの開発に関する相談を多くいただきました。これらの課題を解決するために、「StartDash Prototyping」のサービス提供を開始しました。
「StartDash Prototyping」は、コンセプト設計、プロトタイピング、商品化支援の3つのフェーズに分かれ、我々アクセラレーターと専用ツール「StartDash Board」で、皆さんをサポートしていきます。これらにより、アイデアを具現化する時間とコストの大幅な短縮が見込めます。

「StartDash Prototyping」を実際にご利用いただいた会社様には「元々ハードウェアに対して知見が乏しく、量産に対して先が見えない状態だった。しかしこのサービスでは、こちら側の意図を組み込めたプロトタイピングをスピーディに行えた。また量産を見据えた日程や費用の算出もしてもらえるので、事業計画が立てやすく、非常に助かった」との声をいただきました。
皆さんのアイデアと我々のサービスを掛け合わせることで、新しいライフスタイルの創造や、社会問題の解決に貢献してきたいと考えています。

■アイデア創出サービスご紹介
(ソニー Startup Acceleration部門 Ideation Service Team統括課長 宮崎 雅)

ソニー Startup Acceleration部門 Ideation Service Team統括課長 宮崎 雅

宮崎:新規事業に挑戦したいが、「そもそもアイデアがない」、「事業アイデアはあるけどうまく説明ができない」といった壁にぶつかったことはないでしょうか。これらの課題は、「適切な手法を知らない」、「具体的なやり方が分からない」といった理由が挙げられます。

SSAPでは、ワークショップ、トレーニング、オーディションをセットにした仕組みにより、ゼロから生み出したアイデアを事業化の検証が可能な状態にまでブラッシュアップすることが可能です。皆さんの悩みに合わせて、「アイデア創出プラン」や「コンセプトデザインプラン」といったパッケージプランもご用意しています。
SSAPは、アイデアを持った人や、人とアイデアの交流を活性化していきたいと考えています。ソニー本社1階には、共創をコンセプトとしたオープンスペース「Creative Lounge」がございます。ここには3Dプリンタなどのプロトタイピング機材を使ってアイデアを形にすることもできますし、ものづくりだけでなく、スタートアップCEOの方による講演会やアイデアソンなどのWorkshopも実施しています。
サービスにご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、760件以上の支援を25業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年10月末時点)

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