2023.07.20

高齢者との円滑なコミュニケーションを実現するアプリケーションソフトウェア「HOTLINE TV」発表!UX・UIデザイン支援に関するコメント集も!

Sony Startup Acceleration Program(SSAP)は、アイディオ株式会社(以下、アイディオ)が開発するアプリケーションソフトウェア「HOTLINE TV(ホットラインティービー)」のUI・UXデザイン支援を提供しています。

「HOTLINE TV」は、家庭用テレビ向けのビデオコミュニケーション(テレビ電話)を可能にします。このソフトウェアは、WebRTC (Web Real-Time Communication) を利用して、P2P(※1)のリアルタイム通信を実現しています。Android TVにUSB接続カメラなどを追加し「HOTLINE TV」を導入すると、テレビ電話ができるようになります。複数人でのグループ通話も可能。ウェブブラウザを使ってPCやスマートフォンとも通話できます。

※1 ネットワーク上で対等な関係にあるコンピュータ間において、相互に直接接続、データを送受信する通信方式
HOTLINE TVのイメージ
HOTLINE TVのイメージ

「HOTLINE TV」では、テレビ番組を見ている途中での着信を含め、発信、通話中の調節、切断といった全ての操作をテレビリモコン1つで行えます。タッチパネル操作に慣れていない人やアプリの起動や切り替えに手間取る人、充電など頻繫な機器メンテナンスを行うのが困難な人など、特に高齢者が抱える課題の解決を図り、高齢者との円滑なコミュケーションを求める家族や医療従事者、福祉団体といった顧客へ提案と導入を行っています。

アイディオは「HOTLINE TV」を2023年7月20日(木)・21(金)の2日間、東京国際フォーラムで開催されるケーブルテレビ業界最大級の展示会「ケーブル技術ショー2023」に出展します。(※2)

発売開始にあたり、アイディオ株式会社 代表取締役 稲毛 浩さんと支援を担当したSSAP商品企画担当アクセラレーター 後藤 庸造にHOTLINE TVにかける想いやSSAPの支援内容について伺いました。

※2 通信工事材料の総合商社ウエストン株式会社ブースにて出展
アイディオ株式会社 代表取締役 稲毛 浩(いなも・ひろし)さん

2020年から、世界的に蔓延したコロナ禍の中で、IT関連ではビデオ会議やビデオ通話の需要が増加しました。そして、アフターコロナでも在宅ワークやネットによるコミュニケーションは進化し続けています。そのような中で、私たちアイディオ株式会社は「TVコミュニケーション」の企画を立ち上げ、パートナー企業と協力してテレビやタブレットでのコミュニケーションアプリを提供してきました。
このアプリは、特にデジタルデバイド(情報格差)を埋めるテクノロジーとして企画されたものです。ITが苦手な方々にも利用できるよう、身近な家電を新たなデジタルデバイスとして活用することを目的としています。

今回発表した「HOTLINE TV」は、家庭用テレビやスマートテレビを使って「テレビ電話」を提供し、家庭内でのコミュニケーションや遠く離れた家族との交流を、まるでテレビを見るような感覚で行えるツールです。2021年に初めてリリースされ、その後もアップグレードを続けてきました。そして今回、SSAPの支援を受けることで、インダストリアルデザインの要素を取り入れつつ、使いやすいUI・UXを提供できるようになり、正式にリリースすることができました。

商品企画担当アクセラレーターの後藤さんは、UIに関する知識も豊富であり、私たちが考え付かなかったアイデアを数多く提供してくださいました。そのおかげで、品質の高いデザインを実現することができました。今後は、ソフトウェアの支援だけでなく、ハード面でも協力しながら進めていきたいと考えています。

私たちは今回開発した「HOTLINE TV」 を、さまざまな分野でブランド化し提供する計画を立てています。企業や組織だけでなく、個人や家庭でも利用できる仕組みとして発展させていきたいと考えています。年齢の高い方々から子供たちまで、誰もが利用できるサービスにしていくことが目標です。

SSAP商品企画担当アクセラレーター 後藤 庸造(ごとう・ようぞう)

本支援に先立って「HOTLINE TV」のデモを拝見した際、家庭用Android TVの商品企画経験のある私ではありますがかなり驚かされました。アプリ1つでテレビ電話環境がサクっと実現されており、その導線や操作レスポンスにも大変優れていたからです。一言で言えば「スジの良さ」が光っていた、のです。

アイディオ稲毛社長はその「スジの良さ」を最大限活かすために「何が不足しているのか?」の仮説もお持ちでした。それは、このアプリによるテレビ利用コミュニケーションを切望するユーザーのために、その素晴らしさを存分に利用するためのユーザーインターフェースが不可欠だ、ということ。そこで私も、基本コンセプトはむしろ「キープコンセプト」ながらも、操作の導線とユーザーシナリオを再構築することで「長所を伸ばし、短所を補強する」UI刷新をリードしたいと考え、本支援に臨みました。
一般家庭用Android TVを利用する前提ですので、スマートフォンのように画面にタッチすることができないどころか、操作はTV付属のリモコンに限られます。そのような制約はありながらも、このアプリのスタートである「相手にかける」ための画面構成を磨き直し、実ユーザーの操作意図・期待に最も即した導線へと再構築することによって、「デザインの力」は存分に発揮しつつ、見栄えアップだけではない「使いやすさをリードするUI」を提供支援できたと自負しています。

7月20日からの展示会ご出展が楽しみです。デモ品への反応や、実利用者の声を受け、さらなる商品発展可能性に応えていくためのベースとして、アイディオさまの今後の事業拡大に貢献してくれることを願い、期待しております。

>> SSAPのUI・UXデザイン支援の詳細はこちら

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Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、760件以上の支援を25業種の企業へ提供。
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