2020.12.09

電動車いす「マイカーシリーズ」の「マイカー・H型」クラウドファンディングにかける想い|C.C.T.商事 代表取締役インタビュー

SSAPはスタートアップ支援サービスの一環として、株式会社 C.C.T.商事(以下C.C.T.商事)による世界初※の樹脂一体型電動車いす「マイカーシリーズ」の「マイカー・H型」の支援募集を、12月9日(水)より当社のクラウドファンディングサイト「First Flight」にて開始しました。

今回、株式会社C.C.T.商事 湛 代表取締役 湛 佐東さんに、電動車いすのクラウドファンディングを行うに至った経緯や今後の展望等をインタビューしました。

※樹脂一体型電動カートとして。C.C.T.商事調べ。(2020年12月9日発表時点)

「介護用品」=”Home Care Item”。より身近に使ってほしい。

――湛様のこれまでのご経歴と現在の役職、今回のプロジェクトでのお立場をお教えください。

私は、神戸市にある英語国際専門学校を卒業しており、その後は貿易会社に入社しました。そこで数年勤務した後C.C.T.商事を創業し、現在に至っています。C.C.T.商事は介護用品の貿易一筋で企画・製造・輸入・卸販売を一貫して行っており、自らがその代表を務める中で、多くの経験と知識を得ることができました。
今回のプロジェクトでも私自身がチームリーダーとなり、成功に向けて努力しています。

――CCT商事は介護用品一筋で約38年間ビジネスをされていますが、その背景やきっかけ、こだわり等がございましたらお教えください。

現在の日本では、「介護用品」と言えば「介護保険を使う人が利用する物」と言うイメージがありますが、「介護用品」と言う言葉は介護保険の制度が始まってからよく使われる様になった言葉と言われています。英語では”Home Care Item”と言い、家庭内で使う雑貨と同じ予防商品なのです。

今回の「電動カート」も日本では余り流通していない商品のため、高額な商品です。そこで弊社の経験を生かして工場に直接作って頂き、今までの商品にはなかった使い易さを追求しました。例えば、電動車いすなのに歩道を走れて、バスや電車にも乗れて、家族で動く時は軽四のトランクに入ること。また、女性でも持ち上げられる重量、飛行機で行く温泉や海外旅行等々、とにかく外出が苦にならないこと。様々なこだわりを実現し新しい移動手段を提案することが弊社の使命と考え、この商品を作り上げました。

高齢になった両親を助ける「電動車いす」。BtoCビジネスの第一歩。

――今回クラウドファンディングを実施する電動車いすを、CCT商事で取り扱うに至った背景をお教えください。

私事になりますが、両親が高齢になり、「買い物は帰りの荷物が多くなるので行きたくない」「転倒が怖い」「腰痛や関節痛で外出したくない」等々、様々な不安を抱えています。そんな両親の状況を見て、「電動車いす」の開発に取り組みを始めました。よく電動カートに乗ると運動不足になると聞きますが、実際にはその逆。両親は電動カートを使用しはじめてから、毎日の様に公園に散歩に行くようになり、午後からは自分で買い物にも行くようになりました。

――経済産業省が「のろーよ!デンドー車いす」キャンペーンを開始しましたが、そういった時代背景についてどのように考えられていますか?

今回のクラウドファンディングに合わせたように経済産業省が「のろーよ!デンドー車いす」のキャンペーンを10月から始められましたね。これは偶然の出来事でした。
近頃、公共交通機関が減便されたり、時短営業になったりと、買い物難民となり困っている人が多いのだろうと推測できます。電動車いすが現在の社会が求められている商品であることが証明された様な気がします。弊社もこの機会を利用して、より多くの方々にお役に立てればと考えています。

――SSAPを活用しクラウドファンディングを行うに至った背景をお教えください。

我々は、「電動車いす」の開発にあたり、BtoCのビジネスを広げようとしています。これまでの常識で言うと、車いすはBtoB、つまり介護用品取扱い業者へ販売するのが一番容易なビジネスです。しかし弊社は、多くの健康な方々のために、オンラインでの新しい販売方式にチャレンジすることにしました。

そんな中、新商品の市場調査ができ、かつ同時に皆様からのご支援も得ながら商品を育て広めていく事ができる「クラウドファンディング」という存在を知り「これだ!」と思ってすぐに今回、SSAPのクラウドファンディングサイト「First Flight」を活用させていただくことにしました。

電動車いす「マイカーシリーズ」の「マイカー・H型」の利用イメージ写真
電動車いす「マイカーシリーズ」の「マイカー・H型」の利用イメージ写真

――湛さんが、今回のクラウドファンディングにかける想いをお教えください。

弊社が今回開発した商品を使って、一人でも多くの方々に外出の機会を増やし「楽で楽しい生活が送れる」ように貢献ができれば嬉しいと考えています。
これまでは、中年から高齢者層の皆様に長期間乗って頂ける様な商品はほとんど有りませんでしたし、クラウドファンディングを使ってこの様な商品発表を行うのも業界的には初挑戦になります。
誰しも経験があると思いますが、子どもの頃に自転車に初めて乗った時のような楽しさを思い出していただき、皆さまの行動範囲が広がればいいなと思います。
そして今回の電動車いすはとてもコンパクトに設計しているので家族と外出できる機会もどんどん増やして欲しいです。皆さまのご支援をお待ちしています!

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新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2024年10月末時点)

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