「海外と日本の“橋渡し役”として、国内外のスタートアップを支援していく 」
Sony Startup Acceleration Program(“SSAP”)のアクセラレーターは、新規事業の立ち上げを支援し加速するマインドセットとスキルを兼ね備えたプロフェッショナル集団です。それぞれが実際の事業経験を通じて学んだ豊富で専門的な知識を持ち、様々な分野で新規案件の事業化や収益化をサポートしています。
本連載では、SSAPに所属する多数のアクセラレーターの中から各回1名ずつをピックアップしご紹介いたします。
大橋 寛子 Hiroko Ohashi
――担当支援領域
海外戦略
――担当事例
国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)、SSAP Europe支援案件(Nimway・Advagym等)など、社内外のプロジェクト多数

アクセラレーターインタビュー
――これまでのキャリアを簡単に教えてください。
SSAPに参画する前は、ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社でモバイル市場動向の分析やトップマネジメントのサポート業務を担当したりしていました。
SSAPには立ち上げ当初から業務に従事しており、自身の海外経験を活かし2016年にスウェーデン・ルンドでのSSAP海外拠点立ち上げを担当しました。海外拠点を立ち上げる際には、日本の活動を移植するために現地チームとコミュニケーションを密に行いながら、現地のメンバーが自走できるようにプログラムの導入・サポートを行いました。今では、SSAP 海外拠点からもスマートオフィスソリューションサービス「Nimway」や、スマートジムソリューションサービス「Advagym」等の複数のヨーロッパ発の新規事業が生まれています。
また海外イベントの出展サポートも担当しており、SSAPから生まれた事業や支援するスタートアップがCESやSXSW等の大きな海外イベントに出展する際の導入支援や、イベント会場での説明等を行っています。イベント出展前には事業やスタートアップの担当者と密にコミュニケーションをとり、海外のお客様にはどのようなコミュニケーションが適切かを考え、最大限にアピールできるよう工夫をしています。
2020年2月20日には国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)とイノベーション領域におけるコラボレーション契約を締結しました。契約締結に至るまで私は、UNOPS側との各種調整・交渉等をSSAPの窓口として行いました。今後SDGsの課題解決に取り組む国内外のスタートアップ支援に、SSAPとUNOPSで貢献できればと考えています。
――支援するうえで大事にしていることは何ですか?
海外では、文化や言語の違いが主な背景となり、日本と考え方や物事の捉え方が異なるケースがあります。例えば日本で生まれたサービスや商品を海外にアピールする際、一方的に日本側がアピールしたいことを伝えても、それらを理解し共感を得てもらうことは難しいです。この難しさは、協業相手に対しても、商品やサービスを提供するお客様に対しても同じです。
まず協業相手である海外拠点のメンバー等とのコミュニケーションでは、物理的な距離や時差もありハードルが高いことも多いですがあらゆる手段を使ってコミュニケーションを途絶えないようにして、確実にプロジェクトをゴールに向けて進めるようにしています。
またお客様とのコミュニケーションでは、日本側と海外側双方の状況を把握した上でニュアンスを調整して訴求したり、アピールポイントを海外向けに書き換えたり等を臨機応変に行いながら、支援していくことを心がけています。
――SSAPの活動を通して実現したいことはありますか?
ソニーに入社する前から、自身の経験を踏まえ、海外と日本の「橋渡し役」になりたいという想いがありました。その想いは今も変わらず持ち続けています。SSAPの活動を通じて日本と海外の新規事業における橋渡し役を少しでも担える存在になれたらと思いながら、日々精進していきたいと思います。

――オフの楽しみを教えてください。
週末は家族で行きつけのレストランで食事をするのが楽しみです。大体いつも同じメニューになってしまうのですが、できるだけ1品は前回のメニューと被らないように家族で議論しながら選ぶのがとても幸せを感じるひと時です。ついいつもの行きつけのレストランに行ってしまうのですが、最近家族で行きつけを増やしていこうと模索しているところです。
――最後に一言お願いします。
ヨーロッパのスタートアップ事情にご興味のある方や、今後海外で事業を展開されたいとお考えになっている方に支援ができたらと考えております。SSAP の欧州拠点が北欧にありますので、北欧のスタートアップやデザインに触れる視察ツアーも実施しております。是非お問い合わせいただけたらと思います。
あらゆる人に起業の機会を。
Sony Startup Acceleration Programはソニーが手がけるスタートアップの創出と事業運営を支援するプログラムです。2014年から6年間で、60件以上の事業化検証、16の事業を創出(2020年12月1日時点)。それらを通じて培った経験やノウハウを生かし、アイデア出しから事業運営、販売、アライアンス・事業拡大に至るまで総合的に支援する仕組みを整備し、スタートアップ支援サービスとしてみなさまにご提供しています。
バックナンバー
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Vol1Interview2019.09.09「会社の垣根を超えて、新しいことが生まれる社会を作りたい」
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Vol2Interview2019.09.26「新しい商品で溢れる楽しい世界を。」
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Vol3Interview2019.10.17「机の下に眠ったアイデアを、お客様の元に。」
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Vol4Interview2019.11.14「いろいろな人と接し、気づき、チャレンジを繰り返す」
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Vol5Interview2019.12.09「誰もがアイデアを形に、形をビジネスにできる世の中を作りたい」
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Vol6Interview2019.12.26「ソニーとスタートアップとの協業だからこそ実現可能なイノベーションを。」
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Vol7Interview2020.02.06「『あらゆる人に起業の機会を。』を実現、誰もが楽しく起業のノウハウを学べる環境を提供したい」
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Vol8Interview2020.04.03「海外と日本の“橋渡し役”として、国内外のスタートアップを支援していく 」
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Vol9Interview2020.04.30「新規事業のキーワードは“昔からある需要に、新しい技術でこたえる”こと」
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Vol10Interview2020.06.08「お客様の新規事業を成功させることで、より一層の信頼と安心を。」
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Vol11Interview2020.06.18「5年先も見えない面白い世の中!変化の波に乗ろう!」
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Vol12Interview2020.07.14「0→1の再現性を高め、スタートアップの“Hardware is hard“な状況を改善したい」
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Vol13Interview2020.08.20「ゴールを可視化・お客様の強みを活かし、チームでプロジェクトの成功を。 」
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Vol14Interview2020.09.03「プロジェクトを磨きに磨いて、ユーザーのもとで輝く価値を生み出す手助けをしたい」
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Vol15Interview2020.09.21「新しいモノを作り上げることの面白さに魅了される毎日」
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Vol16Interview2020.10.15「世の中の課題を解決するテクノロジー。それを生み出し届けるための事業を起こす支援をしたい」
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Vol17Interview2021.01.28「ソフトウェアの見える化を進め、プロジェクトをメンバーと共に創っていく」
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Vol18Interview2021.02.18「“開発スピード”と“品質”の両面で、スタートアップの夢のサポートを」
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Vol19Interview2021.03.25「SSAPがハブとなり新たな事業のきっかけを生み出したい」
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Vol20Interview2021.04.05「デザインの力でアイデアを形にし、世の中に新しい価値を」